ドラゴンクエストシリーズで、自分だけの主人公の名前を考えるのは、冒険の始まりにおける大きな楽しみの一つです。しかし、実はその名前設定には、知っておくべきルールが存在します。これが「ドラクエ NGワード」です。
特定の禁止されている言葉を入力してしまうと、冒険が始められないという、いわば「やってはいけないこと」が定められています。このNGワードの基準はシリーズによって異なり、例えばクラシックなドラクエ3、人気のドラクエ11、オンラインのドラクエ10、そして位置情報ゲームのドラクエウォークでは、それぞれ独自のルールが適用されます。
また、リメイク作品では現代の価値観に合わせて基準が変更されることもあります。過去には、ハイターのような薬品名を連想させかねない不謹慎な言葉として、特定のモンスター名が変更された事例もありました。
この記事では、そんなドラクエのNGワードについて、基本的なルールから各シリーズごとの具体的な事例まで、詳しく解説していきます。名前付けで後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
- ドラクエにおけるNGワードの基本的なルールとカテゴリー
- 主要なナンバリングタイトルごとの具体的な禁止ワード事例
- リメイクやアップデートに伴う命名規則の変更点
- プレイヤーが名前を設定する際に後悔しないための注意点
ドラクエ NGワードの基本的な考え方とルール

ここでは、ドラゴンクエストシリーズ全体に共通するNGワードの基本的な考え方や、命名に関するルールについて解説します。
- NGワードに該当する言葉のカテゴリー
- やってはいけないこととされる命名規則
- 主人公の名前に使えない禁止ワードとは
- ハイターなど不謹慎とされる言葉の扱い
- リメイクによるNGワード基準の変更点
NGワードに該当する言葉のカテゴリー
ドラゴンクエストシリーズで設定されているNGワードは、いくつかのカテゴリーに分類することができます。これを理解することで、どんな言葉が使えないのかをある程度推測できるようになります。
まず考えられるのは、他人を不快にさせる可能性のある差別的な表現や、暴力的な言葉です。これらは公序良俗の観点から、多くのゲームで共通して禁止されています。
次に、下ネタに関連する単語もNGワードの対象となることがほとんどです。どの程度の言葉が対象になるかはシリーズやリメイクによって基準が異なりますが、直接的な表現は基本的に使用できないと考えられます。
そして、ゲームの世界観を壊してしまうような言葉もNGワードに含まれます。特に、物語の核心に触れる重要なキャラクターの名前や、伝説的な称号などがこれに該当します。ネタバレを防ぎ、プレイヤーが物語に没入するための配慮と言えるでしょう。
これらのカテゴリーを把握しておくことが、名前を考える上での第一歩となります。
やってはいけないこととされる命名規則
NGワードとして明確に禁止されている単語以外にも、名前を設定する上で「やってはいけないこと」とされる、いくつかの命名規則が存在します。これらはシステム的に受け付けられない場合や、マナーとして避けるべきケースが考えられます。
例えば、スーパーファミコン版の『ドラゴンクエスト3』では、「ああああ」のように同じ文字を連続で入力すると、命名神の使いから「名前というものをなめておるのか?」と注意を受けることがあります。これは、プレイヤーが真剣に冒険に臨んでいないと見なされるためです。
また、オンライン要素のある作品では、他のプレイヤーを誹謗中傷するような名前や、不快感を与える名前は当然ながらマナー違反となります。規約によって禁止されており、ペナルティの対象となる可能性も否定できません。
このように、単語そのものがNGワードでなくても、ゲームの体験を損なう、あるいは他のプレイヤーへの配慮を欠くような名前の付け方は、避けるべき「やってはいけないこと」と言えます。
主人公の名前に使えない禁止ワードとは
シリーズを通して、特に主人公の名前には厳しい制限が設けられていることがあります。その代表例が、伝説の称号や、共に旅をする仲間の名前です。
『ドラゴンクエスト11』を例に挙げると、勇者の称号でもある「ロト」という名前を主人公に付けることはできません。これは、物語の世界観や歴史設定を尊重するための措置と考えられます。
同様に、「カミュ」や「ベロニカ」といった、冒険を共にする仲間の名前も使用不可能です。もし同じ名前が付けられると、仲間が主人公を呼ぶシーンなどで会話が非常に不自然になってしまうため、これを防ぐ意図があるのでしょう。
ただし、面白い点として、カタカナでは付けられなくても、ひらがなの「ろと」や「べろにか」であれば設定可能な場合があります。どうしても好きなキャラクターの名前を使いたい人にとっては一つの方法ですが、物語への没入感が少し薄れてしまう可能性は考慮する必要があります。
ハイターなど不謹慎とされる言葉の扱い
ゲームの表現に対する考え方は、時代と共に変化します。そのため、過去の作品では問題なく使えていた言葉が、現代の価値観では不謹慎と見なされ、NGワードに追加されたり、既存の名称が変更されたりするケースが出てきました。
特に、オンラインゲームやグローバルに展開される作品では、コンプライアンスへの配慮がより一層求められる傾向にあります。
具体的な例として、オンラインゲームの『ドラゴンクエストX』や、アプリの『ドラゴンクエストウォーク』に登場した「ホロゴースト」というモンスターが挙げられます。この名前が、歴史上の悲劇である「ホロコースト」を連想させる可能性があるという理由から、後に「シルエト」という名前に変更されました。
このように、特定の薬品名であるハイターを想起させるようなケースも含め、意図せずとも誰かを傷つけたり、不快にさせたりする可能性のある言葉は、今後の作品やアップデートで慎重に扱われることが予想されます。フィクションの世界であっても、現実社会との関わりの中で表現が見直されることがある、という好例です。
リメイクによるNGワード基準の変更点
ドラゴンクエストシリーズは数多くのリメイク作品が発売されていますが、その際にNGワードの基準がオリジナル版から変更されることは珍しくありません。
この背景には、ゲームのレーティング(対象年齢)や、発売されるハードウェアのプラットフォームが定める規約、そして前述したような時代の価値観の変化などが影響しています。
例えば、『ドラゴンクエスト3』では、スーパーファミコン版とスマートフォン版で、一部の下ネタに対する反応が異なります。SFC版では命名神が激怒するような名前でも、スマホ版ではペナルティなく設定可能になっているケースがありました。一方で、スマホ版では新たにNGワードが追加されていることもあります。
また、命名規則だけでなく、2024年発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエスト3』では、キャラクター作成時の性別選択が「おとこ・おんな」から「ルックスA・ルックスB」という表記に変更されることが発表されています。これは、現代の多様な価値観に配慮した結果と考えられます。
このように、リメイク作品をプレイする際は、オリジナル版の知識が必ずしも通用するわけではない、という点を念頭に置いておくと良いでしょう。
シリーズ別のドラクエ NGワード具体例

ここからは、主要なドラゴンクエストシリーズを取り上げ、それぞれでどのようなNGワードが設定されているのか、具体的な事例を見ていきましょう。
- ドラクエ3で付けられないキャラクター名
- ドラクエ11で入力できない仲間の名前
- ドラクエ10で過去に変更された名前
- ドラクエウォークの名前変更と注意点
- まとめ:ドラクエ NGワードの現状と対策
ドラクエ3で付けられないキャラクター名
伝説的な人気を誇る『ドラゴンクエスト3』では、物語の根幹に関わる重要な人物の名前を、主人公や仲間に設定することはできません。これは主に、ストーリーの進行上で役割の混同を避け、重大なネタバレを防ぐための措置です。
リメイク版で設定できない名前として、以下のような例が知られています。
カテゴリー | 使用できない名前の例 |
伝説の人物 | ルビス, ロト, オルテガ, オリビア |
主要な敵 | ゾーマ, バラモス |
町の重要人物 | ヒミコ, ガライ, ノルド |
その他 | カンダタ, エリック, ゼニス など |
興味深いのは、その基準に少し曖昧な点が見られることです。例えば、イベントに登場する「サイモン」という名前は使用できる一方で、「エリック」は使用不可となっています。
これらの名前は、ひらがなやカタカナを混ぜても登録できないように厳しくチェックされます。リメイク版をプレイする際には、これらの物語のキーパーソンの名前を避けて命名する必要があります。
ドラクエ11で入力できない仲間の名前
『ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて』においても、主人公の命名にはいくつかの制限があります。特に、共に冒険の旅をする仲間たちの名前は、そのまま使うことができません。
主なNGネーム
前述の通り、伝説の称号である「ロト」や、仲間になる「カミュ」「ベロニカ」「セーニャ」「シルビア」「マルティナ」「ロウ」といった名前は設定不可能です。8人目の仲間についても同様の措置が取られています。
意外と付けられる名前
一方で、物語に深く関わるものの、仲間として同行しないキャラクターの名前は、意外にも使用できる場合があります。
例えば、主人公の幼なじみである「エマ」や、敵対するキャラクターである「ホメロス」は、問題なく主人公の名前として設定できます。もし主人公を「エマ」にすると、ゲーム中でエマから「エマ」と呼ばれる、少し奇妙な状況を楽しむことも可能です。
さらに、物語の根幹に関わるネタバレになるため名前は伏せますが、最終ボスの名前も設定できてしまいます。これらの名前がなぜ許可されているのか、その理由は定かではありませんが、開発者の遊び心の一つなのかもしれません。
ドラクエ10で過去に変更された名前
オンラインゲームである『ドラゴンクエストX オンライン』は、サービスが継続的にアップデートされるという特徴があります。そのため、社会情勢やプレイヤーからのフィードバックを反映して、ゲーム内の名称が後から変更されることがあります。
前述の通り、その代表的な例がモンスター「ホロゴースト」の名称変更です。この名前が不適切であるとの指摘を受け、運営チームは後に「シルエト」へと修正を行いました。この対応は、『ドラゴンクエストウォーク』など、他の登場作品にも適用されています。
オンラインゲームは不特定多数のプレイヤーが同時に遊ぶ空間であるため、コンプライアンスへの配慮はスタンドアロンの作品以上に重要視される傾向があります。
このような運営の判断による名称変更は、今後も起こり得るものです。これは、ドラゴンクエストというシリーズが、長くファンに愛され続けるために、時代に合わせて変化し続けている証左とも考えられます。
ドラクエウォークの名前変更と注意点
位置情報ゲームである『ドラゴンクエストウォーク』は、他のプレイヤーの目に自分の名前が触れる機会が非常に多いゲームです。そのため、命名に関するルールや注意点がいくつか存在します。
名前の変更方法と制約
ドラクエウォークでは、特別なアイテムなどを必要とせず、いつでも気軽に名前を変更することが可能です。ただし、名前に使用できるのは「ひらがな」「カタカナ」「英数字」「一部の記号」のみで、漢字は使用できません。また、文字数も最大6文字までという制限があります。
ドラクエウォークのNGワード
もちろん、ドラクエウォークにもNGワードは存在し、不適切な言葉や差別用語などを名前にすることはできません。
しかし、システムのチェックには抜け道もあるようです。例えば、特定の不適切な単語そのものはNGでも、間に長音符(ー)を入れることで登録できてしまう、という報告もあります。
このような名前は、地図の名前などにも反映されてしまうため、他のプレイヤーに不快感を与えかねません。システム上は可能であっても、マナーとして避けるべきでしょう。手軽に名前を変えられるからこそ、他のプレイヤーへの配慮を忘れないことが大切です。
総まとめ:ドラクエ NGワードの現状と対策

この記事では、ドラゴンクエストシリーズにおけるNGワードの基本ルールから、各シリーズごとの具体的な事例までを解説してきました。最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。
- ドラクエには名前として使えないNGワードが存在する
- NGワードは主に差別用語・下ネタ・重要キャラ名の3つに大別される
- 「ああああ」のような無意味な羅列も推奨されない
- 主人公の名前には伝説の称号や仲間の名前が使えないことが多い
- カタカナでNGでもひらがななら設定できる「抜け道」が存在する場合がある
- リメイク作品ではオリジナル版とNGワードの基準が異なることがある
- 時代の価値観の変化に伴い、既存のモンスター名などが変更される事例もある
- ドラクエ3ではオルテガやゾーマなど物語の重要人物の名前は使用不可
- ドラクエ11では仲間の名前は使えないが、エマやホメロスの名前は使用可能
- ドラクエ10のようなオンラインゲームでは継続的に表現が見直される
- ドラクエウォークはいつでも名前を変えられるが漢字は使えず6文字まで
- ウォークではシステムの穴を突いた不適切な名前も可能だがマナー違反
- 名前を考える際は、ゲームの世界観と他のプレイヤーへの配慮が鍵となる
- 迷った場合は、一般的で誰も不快にしない名前を選ぶのが最も安全
- 今後の新作やリメイクでも、NGワードの基準は変化し続ける可能性がある
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