友達と一緒にマインクラフトの世界で冒険したいと思ったとき、最初にぶつかる壁が「サーバーをどうやって立てるか」ではないでしょうか。マインクラフトのサーバーの立て方について検索してみると、無料のソフトを使って自分のPCで構築する方法や、レンタルサーバー(VPS)を契約する方法など、たくさんの情報が出てきて迷ってしまいますよね。特に初心者の方にとっては、ポート開放の設定が難しいと感じたり、Java版と統合版でのやり方の違いに戸惑ったりすることも多いかなと思います。この記事では、最新のバージョンに対応した分かりやすい手順と、失敗しないためのポイントを、私自身の経験も踏まえて丁寧に解説していきます。

- 自宅PCを使った無料サーバーの基本的な構築手順
- 難しいポート開放を回避して接続する便利なツール
- 24時間快適に遊ぶためのVPS利用のメリットと選び方
- Java版と統合版のクロスプレイを実現する方法
基本となるマインクラフトサーバーの立て方と準備
まずは、自分のパソコンを使ってサーバーを立てる、最も基本的な方法から見ていきましょう。費用をかけずに始められるのが最大の魅力ですが、快適に遊ぶためにはパソコンの性能や事前の準備がとても大切になってきます。ここでは、必要なスペックや、Java版と統合版それぞれの特徴について整理しておきますね。
PCでサーバーを立てる推奨スペック
自分のPCをサーバーにする場合、そのPCが「ゲームを処理する場所」になります。つまり、PCのスペックが足りないと、遊んでいる全員がラグ(遅延)を感じてしまうことになるんです。
特に重要なのがCPUの性能です。マインクラフトのサーバー処理は、コアがたくさんあることよりも、1つのコアの処理能力(シングルスレッド性能)が高いことが求められます。「Core i5」や「Ryzen 5」以上の比較的新しいモデルであれば、少人数のサバイバルなら問題なく動くかなと思います。
メモリ(RAM)の目安
メモリは多ければ良いというわけではありませんが、少なすぎると動作が重くなります。
- バニラ(MODなし)で数人: 4GB〜8GBあれば十分快適です。
- MODサーバーや大規模建築: 8GB以上が必要になることもあります。
また、意外と見落としがちなのがストレージと回線速度です。データの読み書きが速い「NVMe SSD」を使っていると、ワールドの読み込みがスムーズになりますし、自宅のネット回線の「上り速度(アップロード)」が遅いと、参加してくれる友達の画面がカクつく原因になります。
Java版と統合版による手順の違い
マインクラフトには、PC向けの「Java版」と、スマホやスイッチ、Windows PCなどで遊べる「統合版(Bedrock Edition)」の2種類があります。これらはサーバーのプログラム自体が別物なので、自分が遊びたいエディションに合わせて選ぶ必要があります。
| 項目 | Java版サーバー | 統合版サーバー (BDS) |
|---|---|---|
| 拡張性 | MODやプラグインが充実しており、自由度が非常に高い | 公式の動作に近いが、MOD等の自由度は低め |
| 主なファイル | server.jar | bedrock-server.exe |
| 注意点 | Java(JDK)のインストールが必須 | PC内で接続するために「ループバック除外」の設定が必要 |
Java版はカスタマイズ性が高く、プラグインを入れて便利な機能を追加したりできるのが楽しいですね。一方、統合版はスマホの友達とも手軽に遊べるのが強みですが、Windows PCでサーバーを立てる場合、セキュリティの仕様上、少し特殊なコマンド操作が必要になることがあります。
必須となるJavaバージョンの選び方
Java版のサーバーを立てる場合、パソコンに「Java Development Kit(JDK)」というソフトが入っていないと動きません。ここで注意したいのが、マインクラフトのバージョンによって必要なJavaのバージョンが違うということです。
例えば、最新の1.21系で遊ぶなら「Java 21」が必須になっています。少し前の1.18から1.20.4までのバージョンなら「Java 17」が標準でした。もし古いJavaしか入っていないと、サーバーを起動しようとした瞬間にエラーが出て止まってしまいます。
どのJDKを入れればいい?
「Oracle JDK」以外にも種類がありますが、マイクロソフトが提供している「Microsoft Build of OpenJDK」や、信頼性の高い「Eclipse Temurin」を選ぶのがおすすめです。これらはマインクラフトとの相性も良く、安心して使えます。
無料で始めるローカルサーバー構築
準備ができたら、実際にJava版のサーバーを立ち上げてみましょう。手順は少し複雑に見えるかもしれませんが、一つひとつ進めれば大丈夫です。
- 公式サイトからダウンロード: マインクラフトの公式サイトから「server.jar」をダウンロードし、専用のフォルダ(例:MinecraftServer)に入れておきます。
- 起動構成の作成: メモ帳を開いて、起動用のコマンド(
java -Xmx4G -Xms4G -jar server.jar noguiなど)を書き込み、「run.bat」という名前で保存します。 - EULAへの同意: 作成したbatファイルをダブルクリックすると、一度すぐに閉じてしまいます。フォルダ内にできた「eula.txt」を開き、
eula=falseをeula=trueに書き換えて保存してください。これは利用規約に同意するための大切なステップです。 - サーバー起動: もう一度batファイルを実行して、「Done!」という文字が表示されれば起動成功です!
これで、自分のPCの中でサーバーが動いている状態になりました。自分だけなら「localhost」というアドレスで入れますが、友達を呼ぶには、もうひと手間必要になります。
ポート開放なしで接続するツール
自宅サーバーの最大の難関と言われるのが「ポート開放」です。ルーターの設定を変更して、外部からのアクセスを許可する作業なのですが、環境によっては上手くいかなかったり、セキュリティのリスクが心配だったりしますよね。
そこで最近私がおすすめしているのが、「Playit.gg」というトンネリングツールです。
Playit.ggのメリット
- ポート開放不要: ルーターの設定を一切触らずに外部公開できます。
- IPアドレスの秘匿: 自分の自宅のIPアドレスを友達に教えなくて済むので、セキュリティ的にも安心です。
- 導入が簡単: ソフトを起動して公式サイトと連携するだけで、専用の接続アドレスがもらえます。
これを使えば、マンションのネット回線など、ポート開放ができない環境の方でもサーバーを公開できる可能性が高いです。難しい設定で挫折してしまう前に、ぜひ試してみてほしいなと思います。
応用的なマインクラフトサーバーの立て方と運用

友達と遊ぶ頻度が増えてきたり、もっと色々な機能を追加したくなったりしたら、サーバーの運用方法をステップアップさせてみるのも良いでしょう。ここでは、より快適で高度な遊び方をするための方法を紹介します。
VPSを利用して24時間稼働させる
自宅PCでサーバーを立てていると、「ホストである自分がPCを起動していないと、友達が遊べない」という問題が発生します。また、長時間PCをつけっぱなしにすることで、電気代やパーツの劣化も気になりますよね。
そういった悩みを解決するのが「VPS(仮想専用サーバー)」です。インターネット上の高性能なサーバーを借りて、そこでマインクラフトを動かす方法ですね。
おすすめのVPSサービス
- Xserver VPS for Game: 国内で人気があり、マインクラフト専用の管理画面が使いやすいです。NVMe SSD採用で動作もサクサクです。
- ConoHa for GAME: テンプレート機能が充実していて、初心者でも数クリックでサーバーが立ち上がります。長期割引がお得な印象です。
月額費用はかかりますが、24時間いつでも誰でもログインできる環境が手に入りますし、難しい黒い画面(コマンド)を使わずに管理できるツールが用意されていることも多いので、結果的に楽ができるかなと思います。
MODサーバーを構築する手順
バニラのマインクラフトに飽きてきたら、MOD(モッド)を入れて全く違う遊び方をするのも醍醐味ですよね。MODサーバーを立てるには、通常のサーバーソフトではなく、「Forge」や「Fabric」、最近だと「NeoForge」といった前提MODローダーを導入する必要があります。
手順としては、使いたいMODローダーの公式サイトからインストーラーをダウンロードし、「Install Server」を選択してサーバーフォルダにインストールします。あとは、「mods」フォルダの中に遊びたいMODファイルを入れるだけです。
注意点
MODサーバーで遊ぶ場合、参加する友達全員が、サーバーと同じ種類のMODを、同じバージョンで自分のPCにもインストールしておく必要があります。一つでも食い違っていると入れないので、事前の合わせ作業がとても重要になります。
統合版とJava版のクロスプレイ
「自分はPC(Java版)だけど、友達はスイッチやスマホ(統合版)しか持っていない」というケース、よくありますよね。通常は一緒に遊べませんが、「GeyserMC」というプラグインを使うことで、夢のクロスプレイが実現できます。
これはJava版のサーバーに導入するプラグインで、統合版からの通信をリアルタイムでJava版の形式に翻訳してくれる凄いツールです。さらに「Floodgate」というプラグインを併用すれば、統合版のアカウントそのままでログインできるようになります。
少し設定は高度になりますが、プラットフォームの壁を越えてみんなで遊べる感動はひとしおですよ。
サーバーに入れない時の対処法
いざサーバーを立てても、友達が「接続できない!」となってしまうトラブルは付き物です。焦らずに確認すべきポイントをいくつか挙げておきます。
よくある原因とチェックリスト
- ファイアウォールの設定: PCのセキュリティソフトが、Javaの通信をブロックしていませんか?「受信の規則」で許可してあげる必要があります。
- IPアドレスの変更: 自宅サーバーの場合、PCのローカルIPアドレスが変わってしまっていて、ポート開放の設定とズレていることがあります。
- ホワイトリスト: サーバー設定でホワイトリストをONにしている場合、友達の名前をリストに追加(
/whitelist add 名前)し忘れていないか確認しましょう。
サーバーのログ(コンソール画面)に赤い文字でエラーが出ていないかを見るのも解決への近道です。英語で難しそうに見えますが、エラーコードを検索すれば解決策が見つかることも多いです。
マインクラフトサーバーの立て方の総まとめ

マインクラフトのサーバーの立て方には、手軽な方法から本格的な方法まで、いくつかの選択肢があることがお分かりいただけたかなと思います。
まずは「Playit.gg」などを活用して無料で自宅サーバーを試してみて、楽しさが分かってきたり、もっと安定させたいと感じたりしたら、VPSへの移行を検討するのがスムーズな流れかもしれません。自分のプレイスタイルや、一緒に遊ぶ仲間の環境に合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。素敵なマイクラライフになりますように!

